久しぶりの再会
なんのことはない
職場で仲良くさせてもらった同僚に
再会したのだ
パッと見たところ
老人に見えた
髪もボサボサ
背中も丸く丸まって
声も小さい
どうしたのか聞いたところ
風邪をひいたとのこと
高齢な母親と二人暮らしと聞いたが
中年の息子の世話など
どんなもんなのだろう
まったく手のかかっていない蝋人形
のように見えた
お酒も飲まず
仕事人間でまっすぐな性格のはずが
覇気のない老人を思わせる風貌に変化していた
聞けば
病は気からと思い
暑いなかで布団に寝ていたらしい
病院にもいかず
薬も飲まず
彼ももう半世紀生きている
一人で気楽に生活してると思ったが
年齢と体力の低下には勝てないものらしい
早くお嫁さんもらえばという冗談も
嫌味に聞こえそうで話せなかった
日々の健康を見直すタイミングは
体調が悪いときである
健康な身体に感謝するのも
このときである
難しいことは言わない
健康を維持していくことを
これからのライフワークにしていけば
いいのだ
年齢や性別
そんなものは関係ない
ただ年老いていく自分と常に対話していくだけで
いいのだ